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Doltとは?Git体験のデータベース・使い方・導入方法を解説

Doltとは?Git体験のデータベース・使い方・導入方法を解説

オープンソースラボ編集部 ・ 2026年10月8日

Doltとは何か

Doltは、GitのワークフローをそのままSQL Databaseに適用できるツールです。ブランチ、マージ、プッシュ、プルといったGitコマンドがそのままデータベースで使え、テーブルのバージョン管理ができます。MySQLと互換性があるため、既存のMySQL クライアントで読み書きできます。

公式では「Git and MySQL had a baby」と表現されており、Gitのバージョン管理機能とSQLデータベースの機能を統合したハイブリッドツールです。

主な特徴・できること

Gitライクなコマンドラインインターフェース

Doltの CLI は Git のコマンドと同じインターフェースで操作します。dolt init、dolt commit、dolt merge、dolt push など、Git ユーザーにとって直感的なコマンドが用意されています。

公式リポジトリのREADME↗に記載されているコマンド一覧には、init、status、add、diff、reset、commit、sql、branch、checkout、merge、clone、fetch、pull、push など 30 以上のコマンドが利用できます。

MySQLとの互換性

Doltは MySQL互換のサーバーとして動作するため、既存の MySQL クライアントやライブラリで接続できます。SQL クエリによってテーブルのスキーマや データを読み書きすることで、バージョン管理機能に アクセスできます。システムテーブル、関数、プロシージャを通じて、コミット履歴や差分情報をSQL経由で取得可能です。

CSVファイルのインポート・エクスポート

CLI経由でCSVファイルをインポートし、テーブルにすぐに追加できます。逆に、テーブルをCSVで エクスポートする際には dolt dump コマンドが使えます。

マージと競合解決

Gitのように複数ブランチで並行してデータを編集し、後から dolt merge でマージできます。競合が発生した場合は dolt conflicts コマンドで確認・解決できます。

ホスティングオプション

公式では以下のホスティング・共有方法が提供されています:

  • DoltHub:公開データを無料でホストする共有プラットフォーム
  • DoltLab:自分でホストするDoltHub互換のサーバー(自分たちで運用)
  • Hosted Dolt:公式による Dolt サーバーのホスティングサービス

導入方法

インストール

Doltはシングルバイナリで、約103MBのサイズです。主なプラットフォーム向けの導入方法は以下の通りです。

Linux / Mac(最新リリース)

sudo bash -c 'curl -L https://github.com/dolthub/dolt/releases/latest/download/install.sh | bash'

これで /usr/local/bin/ に dolt がインストールされます。

Mac(Homebrew)

brew install dolt

Linux(Arch Linux)

pacman -S dolt

Windows

GitHub リリースページ↗から .msi ファイルをダウンロードして実行するか、Chocolatey でインストール可能です:

choco install dolt

Docker

公式 Docker イメージが提供されています:

  • dolthub/dolt:CLI ツールとして実行
  • dolthub/dolt-sql-server:サーバーモードで実行

ソースからビルド

Go がインストール済みで、cgo に対応した C コンパイラがある環境では、リポジトリをクローンして go install ./cmd/dolt でビルルできます。

インストール後の確認

dolt version

コマンドが実行できれば、インストールは成功しています。

活用シーン

データの共同管理・レビュー

Git のようにブランチで独立したデータ編集を行い、Pull Request 相当のワークフローでレビュー・マージができます。データの変更履歴が完全に保持されるため、「誰が・いつ・何を変更したのか」を追跡できます。

データの増分バックアップ・リカバリ

コミット履歴があるため、特定の時点のデータ状態に戻すことができます。従来のスナップショットベースのバックアップ より、差分情報を活用した効率的な復旧が可能です。

AIエージェントのメモリ管理

公式README では、Dolt が Beads↗ や Gas Town↗ のようなエージェント系プロジェクトで使用されており、特に複数エージェント・マルチマシン環境での分散メモリ管理に適していると記載されています。

チーム内データの分散開発

リモートリポジトリへの push・pull で、異なるチームメンバーの変更をマージできます。データベース管理者による集中管理ではなく、分散での協調作業が可能になります。

ライセンス・料金

ライセンス

Dolt のコアプロダクトは Apache-2.0 ライセンスで提供されています(2026年10月8日時点)。商用利用・改変・配布が許可されています。詳細は GitHub リポジトリ↗を参照してください。

料金

オープンソース版の Dolt 本体は無料です。ただし、DoltHub・DoltLab・Hosted Dolt のサービスについては、公式サイトで確認が必要です。

デメリット・注意点

バイナリサイズの大きさ

シングルバイナリですが約103MB のサイズがあります。組み込みツールとしての軽さが必須の環境では、導入時にディスク容量を確認してください。

データベース規模の制限

README では大規模な使用シーンについて明記されていません。本番環境での大規模データセットの使用を検討する場合は、公式ドキュメント↗や公式サポートで性能特性を確認してください。

既存MySQL環境との移行コスト

MySQL互換とはいえ、バージョン管理機能の活用にはCLIコマンドやシステムテーブルの学習が必要です。既存のMySQL運用フローとの併用時に、トレーニングコストが発生する可能性があります。

PostgreSQL対応

公開 README では、PostgreSQL 互換版として Doltgres↗ がベータリリースされているとの記載があります。本番環境での使用時は、安定性を確認してから導入してください。

よくある質問

Dolt と Git の違いは?

Git はテキストファイルのバージョン管理に最適化されていますが、Dolt は SQL テーブルを対象にしています。マージ時の競合解決が行レベルで行われ、スキーマの変更も追跡されます。

既存の MySQL データベースをコンバートできる?

README に示されたコマンドには dolt import に相当する機能が記載されていません。データの移行方法については、公式ドキュメント↗や GitHub リリースページ↗で確認してください。

DoltHub にデータをアップロードする際、プライベート設定は可能か?

README では「公開データを無料でホスト」と記載されており、プライベート設定の詳細は不明です。セキュリティが重要な用途の場合は、DoltLab(自分でホスト)または Hosted Dolt(公式ホスティング)の利用を検討し、事前に確認してください。

Windows での使用は実績が十分か?

公式では Windows 向けの .msi インストーラと Chocolatey での配布が提供されており、Windows 向けドキュメント↗も用意されています。導入前に公式ドキュメントで互換性を確認してください。

関連ツール

  • AutoGPT:自律型AIエージェント向けのメモリ管理基盤として、Dolt の使用例が紹介されています

まとめ

Dolt は、Git のワークフローを SQL データベースに実装したユニークなツールです。テーブルのバージョン管理、ブランチ・マージ、CSV のインポート・エクスポートといった機能により、データの共同管理やバージョン追跡が可能になります。

Apache-2.0 ライセンスで無料利用でき、Linux・Mac・Windows・Docker での導入方法が明確に文書化されています。AIエージェントのメモリ管理や分散チームでのデータ協調作業が想定ユースケースとして紹介されています。

一方で、本番環境での大規模データセット対応や既存 MySQL 環境からの移行方法については、公式ドキュメントで詳細を確認する必要があります。導入時にはプロジェクト要件に応じて、DoltHub・DoltLab・Hosted Dolt のいずれのホスティングが適切かあらかじめ検討してください。

関連リソース

関連リンク・公式情報

ここで紹介したツールの一次情報(公式サイト・ソースコード)と、オープンソースラボ内の関連ページをまとめました。導入検討の際にご活用ください。

公式サイト・ソースコード(外部リンク)

オープンソースラボの関連ページ(内部リンク)

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